連載記事
北九州 あの日あの頃
エピソード16
タイトル 聖火が駆け抜けた我が町
投稿者 有松 稔晃さん(60歳)
昭和写真は、1964年(昭和39年)に開催された東京オリンピックの聖火リレーが、春の町の電停付近を通過した際に、亡き父が撮影したものです。昭和39年は私の生まれた年であり、カメラを構える父の横で、亡き母が生まれたばかりの私を抱いて、聖火を掲げたランナーたちの姿を見せたそうです。
私が生まれ育った八幡東区春の町は、八幡製鐵所のお膝元であり、当時2本の小さなアーケードを含めて、たくさんの商店で賑わっていました。私は、統廃合で亡くなった天神小学校(現・皿倉小学校)に通っていましたが、思い出すだけでも、同級生には八百屋、魚屋、和裁屋、写真店、指物師、食堂とさまざまなお店の子どもたちがいました。その他にも鶏屋、鯨屋、川魚屋、卵屋など、多くの商店が市場を形成し、「夕方の買い物の時間帯は隣の人と肩が当たるほど賑わっていた」と、母が話していたのを覚えています。
私の実家は春の町の電停前で歯科医院を開業していますが、今では路面電車が走っていないので「電停前」と言っても通じてないことの方が多く、同級生たちの実家のお店もほとんど無くなりました。それでも、市場があった道を登る先に見える皿倉山だけは、当時と変わらず、八幡の町を見守っているように感じます。
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